しらふ倶楽部

昭和の漫画(劇画)を遠望する

石子順造

「母もの」と継子物語

(上の画像は、つげ義春の『ねじ式』の一場面。) 『寺山修司対談集 浪漫時代』(河出文庫)の中に、「母」と題する石子順造との対談がある。石子氏の晩年の『子守唄はなぜ哀しいか』(1976)が出た直後のものだろう。「母もの」といわれる映画や文芸をめぐっ…

石子順造的世界

『石子順造的世界』(美術出版社 2011)は、著作では知りえない氏の横顔などが見えて興味深い。『漫画主義』の同人3人(高野慎三、山根貞男、梶井純)による座談会では、石子氏の思想の"ルーツ"ないし思想形成過程などに話が及んでいる。 だが、氏に強く影…

石子順造を読む

久しぶりに、石子順造氏の本を取り寄せて読んだ。 『マンガ/キッチュ 石子順造サブカルチャー論集成』小学館クリエイティブ 2011年発行「単行本未収録」の小論などを集成した本である。 氏の生前の「単行本」は、共著をふくめて15冊ほどだが、その全部を読了…